カナダの建築デザイン事務所、Scott & Scott Architects が手がけたのは、1950年代に建てられたという、北バンクーバのとあるお宅のリノベーション。

オーナーが趣味で集めた、美しい陶器の食器コレクションにフォーカスを当てたキッチンは、ここがもし、古民家を改装した場所だったら ? という想像をしても全く違和感がなく、見れば見るほど、どこかに和テイストを感じる、シンプルでモダンな空間です。

カナダという土地柄を利用し、耐久性の有る素材を安く取り入れ、リノベーションにかかる費用も削減。だからこそ出来る、贅沢な素材づかいが、モダンな空間を引き立てています。

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contemporary-home-13 (1)高い天井が自慢の空間。コンクリートで仕上げた床は光沢感があり、素足で過ごしても気持ちが良さそうです。

まるで陶器工房を伺わせる、三段の棚に置かれた陶器のコレクションは、ドイツ出身のオーナーが自ら集めたこだわりの皿やボールの数々。

その横には、大量のジャーやバスケットが置いてあり、素朴なモダニズムを感じさせるナチュラル感と、和テイストに通じるシンプルさが魅力的なコーナーです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地元産の天然素材にこだわる工房キッチン

 

大きなコーナーの窓から、自然光がたっぷりと入る明るいキッチンは、白木がぴったり合うナチュラルな空間。冷蔵庫やガス台には、アメリカで最高級のキッチン機器メーカーである、「 Viking ( バイキング )社 」 のものがチョイスされています。

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大胆に使われた、大ぶりの天然大理石シンク。

 

contemporary-home-121キッチンの中でも、最もインパクトがあるのが、約800 kg ほどの重さのある、大きな大理石を使ったシンクです。この大理石は、バンクーバー島の採掘場から仕入れたものだそうです。

もし、このサイズの石を国外に運ぶとなれば、相当の手間や時間がかかるでしょうが、幸運にもここは世界でも有名な、家具材料の産地であるカナダ。ローカルだからこそ、この規格外の大理石を、これほど大胆にシンクの素材として使える ! ということです。

ただし、大理石は酸に弱いということなどから、少し使うのには難儀な点も。なので日本では、人工大理石が人気のようです。

 

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この非現実的な大理石のシンクと、真鍮( ブロンズ )の蛇口のさりげない組合せこそ、「 モダンでミニマリストな、ラスティック( 田舎生活を感じさせる )キッチン 」 のポイントではないでしょうか ?

アンティークっぽさのあるブロンズの蛇口は、田舎くらしの中でも憧れの素材。しかし、古風になりすぎず、あくまでモダンでシンプルな蛇口のデザインが、エレガントさをサラリとあしらった、ミニマリストでラスティックなキッチンへのこだわりです。

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さらに、大理石を支える脚にも繊細な工夫が有ります。耐久性の強いカナダ産のホワイトアッシュを使い、さらに微妙なズレをなくして、全ての重心が均等にかかる様に、調整器具が付けられています。

このホワイトアッシュは、キッチンとリビングとの境となる大きなクローゼットにも使われており、クローゼットの隙間からは、ちょうど陶器コレクションの棚が見えるように、粋な工夫がされています。

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ちなみにキッチン側からクローゼットごしに見ると、さらに大きく開いた窓辺の明るいダイニングが見えます。

これで、キッチンからの動線もバッチリということです。

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参考にしたい湯呑みの収納とモダンなお茶セット

 

コーナーには、美味しいお茶を飲むための、さまざまな湯呑みが並べられています。麻の布巾( ふきん )をはじめ、どれも素朴な色合いです。また、手入れの要る、南部鉄器のやかんにも、オーナーの 「 和 」 の心を感じます。

ぜひ、シンプルな和テイストの参考にしたいですね。

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おいしく淹れたお茶は、このリビングのコーヒーテーブルでいただきます。広々としたナチュラルな空間は、大きな窓越しにたくさんの緑を望みます。ダイニング側からみると、リビングの背景が緑に。見て癒される景色です。

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まるで、工房のような広々とした空間を、大きなクローゼットで区切っただけの、リビング・ダイニング・キッチンの配置。

シンプルな間取りなのですが、陶器コレクションを置いたキッチンや、大きな窓辺の食卓、外の緑を背景にしたリビング。どこの場所からみても、景色がいいんだろうなと感じます。

これぞ ! ゴールデントライアングル的な、この3つの配置と動線に惹かれるリノベーション・デザインです。

 

 

design : Scott & Scott Architects

参照元 : Rustic Renovation Celebrates Minimalism in Canada – freshome,Remodelista