米国立建築博物館 National Building Museum ( ナショナル ビルディング ミュージアム )は、ワシントンDCにある建築技術やデザインをテーマにした、アメリカの国立博物館です。毎年、夏に博物館の大ホールで開催されるサマーイベントは、地元の人ひと達の楽しみのひとつにもなっています。
今年のイベントテーマは、「 ICEBERGS ( 氷山 )」 。氷山という響きだけで、なんだか涼しくなってきますね。
さて、どんなイベントとなっているのでしょう ?

Photo by Timothy Schenck
ちなみに、去年のイベントテーマは 「BEACH 」。
100万個もの白いプラスチックボールで満たしたボールプールが、この大ホールを埋め尽くし、大人も子どもも関係なく、無心に遊ぶ様子が報じられました。
※この展示の内容は下記の記事にまとめています。
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Photo by Timothy Schenck
「 ICEBERGS ( 氷山 )」 のデザインを手がけたのは、ニューヨークにメインオフィスを構える、 James Corner Field Operations。ランドスケープやアーバンデザインを中心にプロジェクトしている会社です。
氷山の浮かぶ海は、ブルーのネットで見立てられ、その高さはホールの2階部分までに相当します。仕切られた空間の中には、氷に見立てたクッションが置かれ、来場者は思い思いにくつろげるということです。
氷山というテーマには、ただ単に 「 涼 」 を感じる夏らしいテーマということだけでなく、温暖化よって溶ける氷山の環境問題が、背景に挙げられています。

Photo by Timothy Schenck
まぁ、しかし温暖化によって氷山が溶けるといっても、氷山から遠く離れて暮らす私たちにとっては、なかなかピンとこないのが現実です。
しかも、氷山なんて実際に見たことないという人がほとんどです。そんな、都会の人たちに氷山のことを、少しでも知ってもらうというのも、今回のイベントの隠れたテーマのひとつとなっているようです。

Photo by Timothy Schenck
よく、「 氷山の一角です。」 という表現を耳にしますが、私たちが海面上に見ている氷山は、氷山全体の体積のわずか10% ほどだそうです。( ちょっと難しいですが、物理学のアルキメデスの原理により )
この展示では、その様子がわかりやすく表現されています。みんながくつろぐ床の部分は、氷山の90%部分が浮いている海の中。そして、氷山が突き出る二階部分が海抜と同じ高さ=海面になるということなのです。
さらに、展示に使われている資材のほとんどは、リサイクル可能なものにこだわっているそうです。

Photo by Timothy Schenck
さぁ、氷山や環境問題について学んだ後は思いっきり遊びましょう !
一番大きな氷山には足場が組まれていて、上に登って突き出した氷山を見渡すことができるそうです。
そして帰りは、子どもも大人もスライダーで海の中へと滑り下りるというのが、このイベント最大のアトラクションとなっています。

Photo by Timothy Schenck

参照元: Kidfriendly DC
さらに、イベントではもうひとつのお楽しみが !
それは、日本の夏でおなじみの 「 かき氷 」 。こちらは、博物館近くの日本食レストラン、Daikaya restaurant がイベントのために提供しているもの。
氷のクッションでくつろぎながら、美味しいかき氷を口にすれば、いっきに涼むことができそうですね !
このイベントは 2016年9月5日まで、米国立建築博物館 National Building Museum ( ナシュナル ビルディング ミュージアム )にて開催予定です。入場料は大人16ドル、子ども13ドルとなっており、チケットには博物館の展示が全て見れるという特典も付いているそうです。
米国立建築博物館 National Building Museum ( ナショナル ビルディング ミュージアム )
Address: 401 F St NW, Washington, DC 20001

Photo by Timothy Schenck
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