バルセロナの旧市街地にあるレストラン、 『 La bona sort ( ラ  ボナ  ソート ) 』 、2015年にスペインの Jordi Ginabreda Interiorisme ( ジョルディジナブレダ・インテリアデザイン事務所 )によって、内部のリノベーションを成功させたレストランは、今年度、新たに中庭のパティオ部分のリノベーションを実行しました。

レストランの内部と外部を隔てる、巨大なアーチをくぐり抜けると、そこにはオリジナルの石材をつかったパティオが広がります。かつては宿場としても活躍したという、歴史的背景を考慮にいれて、リノベーションのコンセプトは中世から現代へのアクセスに。

果たしてどのような、リノベーションが実行されたのでしょうか ?

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趣のちがう3つの異なる空間で構成された新パティオ

 

パティオは全部で300㎡の、異なる3つの空間で構成されています。

外に出てまず左側に見える空間は、敷地外へとつづく出口となっており、パッサージュ ( アーケード ) 型のかたちです。16世紀までは、主要なエントランスとして使用されていた場所でした。

統一性のある空間を実現するために、店舗内部と同様オークの古材を使用し、壁面にはさまざまな植物が装飾されています。

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照明も内部と同様に淡く、やさしい色合いで灯す LEDの間接照明を使用。

天井には幾つもの電球色のボール花飾り、 LED グローブストリングライトが、そして壁には、フランス製アンティークのジェルディ社のウォールランプが使われ、古きよき時代の面影を現在の空間へと照らし出しています。

リノベーションの第一段階で、徹底的に手入れされたオリジナルの石壁と、新たに加わったモダンなインテリアデザインが、歴史的背景を感じさせる、ロマンチックな空間となっています。

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天井からたくさんの植物がつり下げられた第二の空間。

 

テラス席を出ると真正面に対面する第二の空間。こちらの天井には、たくさんの植物がつり下げられ、壁へ目を向けると、トレンド感のある緑の壁が一面に広がっています。

ベンチ席にはレストラン内部と同様にオーク材を用い、やんわりと明かりを灯す間接照明が効果的に使われています。

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各テーブルを照らすためにペンダントランプが垂れ下がり、森の中の洞窟にいるかのような、幻想的なテーブル席が素敵です。

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ボックスを配置した、大胆な発想の第三の空間。

 

最後の空間となる第三のパティオは、ほかの二つの空間とは大幅にちがい、大胆で斬新なアイディアが光る空間です。

最も目を引くのは、モミの木の合板で作られた二つの大きなボックス。ブルーの塗装をほどこしたボックスは、他の空間からもアイキャッチとなる存在です。

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床部分を10センチほど浮かせることで、まるで宙に浮いているかのように仕上げられたボックス席。

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他の席とは仕切られた、プライベートな個室感覚の特別な席で、壁にはモダンなウォールランプが使用されています。

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記念日など特別なイベントの時に、ぜひ予約してみたい席となっています。

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第三の空間は、天井にロープが張られ、美しいラインが流れる空間。アーチからは天井からさがる緑がのぞき、みずみずしい雰囲気です。

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外部空間の中心に位置する石畳空間の家具選びは、クライアントからの要望でトレンドを意識。カラフルでポップなチェアや、ヨーロッパの昔ながらの大衆食堂を彷彿とさせる、大理石と鉄でできた、レトロなデザインのテーブルを起用したそう。

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ヒストリカルな情緒あふれる趣と、現代のモダンなインテリアが組み合わされた、まさに中世と現代のアクセスというテーマを感じる、素敵なパティオのリノベーション。

ノスタルジックな時代へとタイムトリップしたかのような、建物自体の魅力を引き出すデザインが印象的です。

 

 

JORDI GINABREDA INTERIORISME

www.jordiginabreda.com

Director : Jordi Ginabreda

ASSISTENT : Rumi Kurabayashi

Photo : Marcela Grassi ( マルセラ グラッシ )